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ホーム > 事例紹介 > ソリューション事例 > ソリューション事例 No.01~No.05 > 生産計画ソリューション
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生産計画ソリューション

メイド・イン・マーケット志向が進む今。海外でいかに高効率、高品質なモノづくりを実現するかが大きな課題になっている。世界26ヶ国に89社の関係会社を持ち、グローバルに事業展開する住友電装株式会社。海外現地生産の先端を走ってきたリーディングカンパニーに、急激に変化する事業環境と、それを支える生産システムのあり方についてお話を伺った。

住友電装株式会社

住友電装株式会社

設立:大正6年12月
本社:三重県四日市市西末広町1番14号
内容:自動車用・機器用ワイヤーハーネスの製造販売、ワイヤーハーネス用・電気機器用部品の製造販売など

URL:http://www.sws.co.jp/

世界規模での競争に打ち勝つために、海外現地生産へ。

 一国の経済を牽引するまでに成長した、日本の自動車産業。マーケットはいまや全世界へ。拡大する中国市場への参入はもとより、世界屈強のカーメーカーによる激戦が繰り広げられている。もちろん、根底を支える自動車部品メーカーも同様だ。市場のグローバル化にともなって、ビジネス環境はますます厳しさを増しているようだ。
 住友電装株式会社は、自動車用ワイヤーハーネスの製造販売を手がけるパーツメーカー。その部門では、日本第2位・世界第3位のシェアを誇る。とはいえ、世界規模での企業間競争に安住の地はない。「環境対応、利便性、安全性、小型化・軽量化など、よりよいモノづくりへの挑戦は尽きない」と企画本部の白井副本部長は険しい表情を見せる。
 海外現地生産は、そんな戦国時代を生き抜くための最重要ミッションだ。住友電装では、1995年には45社だった国内外関連会社を、9年で約2倍の89社に増大。驚異的なスピードで生産を海外にシフトしている。「この分野で不動の地位を獲得するためには、世界市場に進出するカーメーカーへの最適調達、最適供給に応えていくことはもちろん、非日系カーメーカーへアプローチしていくことも重要です」。めざすはグローバルシェア20%。住友電装の飽くなきチャレンジは、はじまったばかりだ。

日本にいながら海外の現場が"見える"業務&システム改革を推進。

 グローバル化が進み、海外に生産拠点が分散すれば、より広域的、機動的、効率的なモノづくりがもとめられるのは誰の目にも明らかだ。一方、SARSなど、日本では考えられないようなリスクが発生した場合の危機管理も必要になってくる。海外現地生産における一番の課題は、そうした日常的な業務から突発的な事態までをいかに把握し、どれだけスピーディかつ的確に対応するか。そのためには「いろんな意味での統一化、同一化、標準化」が必須のテーマになってくるという。
 住友電装では、グローバルサプライチェーンマネジメントの一環として、現在海外拠点の環境整備に全社をあげて取り組んでいる。コンセプトは"業務整備"と"情報システム整備"。設計から調達、生産、販売、物流にいたる業務の流れを見直してグローバル標準のルールをつくり、それを一貫した情報システムで連結させていこうという構想だ。
 「たとえばワイヤーハーネスの部品表は、データベース化され一元管理されています。我々がやろうとしていることは、そうした共通のしくみを業務すべてに徹底していくこと。世界中の拠点が、同じやり方で仕事をし、同じ情報システムでつながって、はじめて日本にいながら海外で何が起きているかが"見える"。強い企業体質づくりに、これほどの武器はないと思います」。

生産現場をスムーズに稼働させるエンジン。MRPパッケージ『Witleaf』を導入。

 住友電装がこのほど採用したMRPパッケージ『Witleaf』は、資材調達をスムーズに行うために欠かせないシステムだ。現在4工場への納入が完了し、ゆくゆくはすべての工場での稼働をめざしている。
 「MRPは、生産現場におけるエンジンのような存在。何千、何万という部品を扱う我々にとって、非常に重要なシステムです。しかも海外の全工場への導入という観点から考えると、一から開発するよりもパッケージを核として用いたほうが、コスト的にも時間的にもメリットは大きい」。
 ただ、海外拠点の業務&システムの同一化、統一化をめざす住友電装の道のりはこれからが正念場だ。「我々の最終目標は、モノづくりに関わるすべてにおいて同一品質を実現し、カーメーカーへ真の満足をお届けすること」。すべてはクオリティのために。変わりつづける会社の、揺るぎない強さがそこにあった。

海外の生産拠点

海外でのデイリー処理実現をめざして。MRPの高速化をテーマに。

 製造日程や資材状況に応じた最適な資材所要量を計算するMRP。近年、システムの高速化、高精度化が急速に進み、リードタイムの短縮や在庫削減の起爆剤になるとして注目を集めた。国内では、すでに高速MRPが一般化しており、日単位、時間単位で所要量を計算する"デイリー処理"が当たり前。しかし、その一方で、国外での導入は大きく出遅れているのが現状だ。このほど、海外拠点への高速MRPの導入を決めた住友電装。プロジェクトの責任者である住友電装コンピュータシステム株式会社の渥美さんに、その狙いを尋ねた。
 「生産体制が整っている日本に比べて、海外は業務的にもシステム的にもまだまだ。住友電装の海外工場でも、数年前にMRP処理を月から週へ移行し、ようやく定着してきたところです。そのため、高速MRPを導入したからといって、すぐに海外でデイリー処理が実現できるわけではありませんが、先々を見越して日本と同じモノづくりの環境を整備しておくことが大切。製品の多品種化、短納期化など、厳しさを増すカーメーカーの要求に、海外だからという言い訳は通用しません。近い将来、海外でもデイリー処理が当たり前になる日がきっときます」。

総合評価で『Witleaf』に軍配。決め手はノウハウからくる安心感。

 これまで海外向けのシステムは、すべて独自に開発してきたという住友電装。しかし、MRPの高速化にあたっては「オリジナルでは処理スピードに限界がある」と判断。核となるエンジン部分にはパッケージを利用することにし、世界各国のソフト会社にリサーチをかけた。
 目に留まったパッケージは、全部で9つ。あらかじめ評価表を作り、システムの性能から、ソフト会社の提案力、理解力、SEの技術力まで、細かく採点していったという。そして最終的に残ったのは2社。性能的にはどちらも甲乙付けがたく、コスト面と信頼性が決め手となって、NECの『Witleaf』に軍配が上がった。
 「ハーネスの中には200、300もの部品を要するものもあります。しかも、1工場あたりの取り扱い品番数は数百にも上るため、膨大な量の計算にすんなり耐えられる能力を持ったMRPを選定することはなかなか大変なんです。『Witleaf』は、発注方法の標準パターンが14バリエーションと豊富で、いくつかはそのまま使えるなど、機動的にはかなりポイントが高かったですね。また、住友流に色々とカスタマイズしていただいたのですが、それができるベースを備えていた点も魅力でした。あとは、やはり営業さんの対応が良かったこと。技術的な話をしていても、どれだけ経験やノウハウがあるかで受け手の安心感は変わってきます。NECソフトウェア中部さんは、ウチの社風やスタイルを素早く理解いただき、提案をきっちり返してもらえた。それがお任せしても大丈夫という、信頼につながりました」。

タイのモデル工場に高速MRPを導入。稼働から半年ほどでエアー費が激減。

 『Witleaf』の導入第一号はタイのSEWT(Sumitomo Electric Wiring Systems(Thailand)Limited)。世界にある海外拠点のモデル工場として選出され、平成15年7月に高速MRPを導入。ローカルスタッフへの教育など、実務レベルでの業務環備を進め、10月から正式稼働している。
 高速MRPの成果が目に見えて表れたのは日本から支給する部品の"エアー費"。通常の船便では処理できなかった欠品などを飛行機で空輸する際にかかる費用で、これが目標値に収まっているか否かで資材調達のスムーズさが判断できる。SEWTでは、高速MRPの稼働後、このエアー費が激減。非常に高く設定した目標値もクリアするところまで来ているという。
 「SEWTでは、これまでデータ量が多いと5時間近くかかっていたMRP処理が、高速化により5分という短時間で済むようになりました。日常業務のなかで柔軟に起動させられるため、週3回ほどMRPを回しています。そうすると早いタイミングで最新の資材所要量がチェックでき、製造日程に変動があっても船便に間に合わせることができます。今後はこの成果をバネに、海外拠点すべての導入をスピーディに進めていきたいですね」。目標は2006年春までに全拠点導入。渥美さんは、決意を新たにそう締めくくった。

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