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ネットワークセキュリティソリューション

株式会社松坂屋

株式会社松坂屋

創業/1611年(慶長16年)
会社設立:1910年(明治43年)

本社:名古屋市中区栄三丁目16番1号
本社(東京):東京都中央区銀座六丁目10番1号
http://www.matsuzakaya.co.jp/

情報システム基盤を構築し、抜本的な経営構造改革に着手。

 松坂屋の創業は1611年。名古屋を拠点に全国に8店舗を構え、フランスのパリにも支店を展開する。ファッションに強い百貨店として親しまれてきたその道の重鎮だ。しかし、近年のショッピングモールやインターネットショッピングの台頭、不況による個人消費の低迷など、松坂屋にも厳しい向かい風が吹いている。加えて、グローバル化、高度情報化、価値観の多様化など、ビジネスを取り巻く環境は変化の一途だ。

 松坂屋ではこうした背景を受けて、2002年に中期3ヶ年計画を作成。国際会計基準への対応やe―ビジネスの積極展開、成長性の高い事業に特化する選択と集中など様々な角度から構造改革に取り組んできた。「それらを進めていく上で不可欠だったのがIT」と株式会社松坂屋の経営企画室情報開発部の古屋部長は語る。中期計画の実施にあたっては、顧客情報、商品情報、経営情報を一元管理する基幹システムを導入し、インフラ整備にも取り組むなど、情報システム基盤の構築にも力を注いできたという。

 管理ベースの土台が整いつつある今、次なるテーマは情報資産の活用だ。「百貨店は、ただ店舗を構えていればいいという世界から、よりお客さまに近いマンツーマンマーケティングの世界へと移行します。その時、蓄積されたデータは百貨店経営にとって最も大切な宝。情報をいかに営業戦略へと活かせるかが生き残りをかけたキーポイントになるでしょうね」。

次世代ビジネススタイルの扉を開く、インターネットの可能性。

 情報の管理から活用へ。厳しい競争に打ち勝つための体質改善をめざし、さらなるステップを歩みはじめた松坂屋。この10月には、外部から社内ネットワークへ安全にアクセスできるネットワークセキュリティシステム『SSL-VPN』を導入した。「きっかけはリアルタイム経営の実現に向けた組織変更により、情報開発部がグループ会社も含めた情報の統括管理をまかされたことです。全社的な情報をスピーディに吸い上げ、皆で共有していくためには、社内システムも守っているばかりではダメだろうと。中をしっかりと固めつつ、外に向けて開いていくようなネットワークを構築しなければならないと考えたのです」。

 また、業務の効率化を考えても、この装置が百貨店経営にもたらすメリットは多大だ。百貨店には上得意顧客に対してマンツーマンで対応する外商部員がいるが、伝票を作成するためには得意先からその都度会社のデスクに戻って来なければならない。しかし、SSL-VPNを利用すれば、車内や自宅から簡単に社内のシステムにアクセスすることが可能になる。「ロケーションやクライアントを問わず、自由に情報が行き来できるようになれば、仕入れや買い付けの際にもキャッチした情報をすぐさま発注に結び付ることができる。ビジネスの可能性を広げるという意味でもSSL-VPNが果たす役割は大きいでしょうね」。

ネットワークセキュリティシステムの導入で、守り、共有するネットワークの理想形へ。

  インターネットが普及する以前からセキュリティ意識の高かった松坂屋。特に顧客情報の保護に関してはいち早く対策を取っていた。個人情報保護法案の施行が間近に近づき、松坂屋では新たに個人情報保護管理委員会を社内に設置。セキュリティポリシーを就業規則に盛り込むなど安全対策に余念がないという。一方、ウイルスや不正アクセスといったネットワーク犯罪についても、数種類のシステムを組みあわせて強固なガードを築いている。

 「お客さまとの信用の上に成り立っている百貨店経営にとって、情報漏えいは致命的なダメージ。またウイルスに感染すれば、我々が加害者になる可能性もあり、それも絶対に避けなければなりません。とはいえ、インターネットが業務に欠かせなくなっている今、もはやネットワークなくして企業に明日はないのも事実です。大切なのは不測の事態をできうる限り予測し、最善を尽くすこと。ネットワークの利便性と安全性をどうやって両立させていくかは、これからも常に課題となっていくでしょうね」。守り共有する、ネットワークの理想形へ。古屋部長の視線はまっすぐに前を見つめていた。

全社で情報共有するために SSL-VPN に着目。
思いをひとつにプロジェクトを遂行。

セキュアなリモートアクセスを実現するSSL-VPNの魅力。

  セキュリティを保ちながらネットワークの利便性を高める。『SSL-VPN』は、そんな理想的なネットワーク環境を実現するシステムとして近年注目を集めている。通常、ファイアウォールを設置してセキュリティを強化すると外部からのアクセスが難しくなるが、このシステムを活用すれば、インターネット上に仮想的な専用ネットワークを構築することができる。しかも、外部からアクセスできるのは認証にパスしたユーザーだけ。やりとりされるデータは暗号化されるなど、安全性が極めて高いのが特長だ。このほど、SSL-VPNを導入した松坂屋。プロジェクトの責任者である経営企画室情報開発部の佐野課長にこのシステムの魅力を尋ねてみた。

 「一番の良さは、やはりセキュリティの高さ。また、パソコンに標準装備されたブラウザを利用するため、社内環境を変えることなく企業ネットワークを公開できる点も魅力でした。よく似たタイプの装置でIPsec-VPNという選択肢もありましたが、この装置の場合はソフトを全パソコンにインストールしなければなりません。全社で2000台以上に及ぶパソコンの環境を変えるのはとても大変。SSL-VPNは利用面でも運用面でも非常に優れているなと感じました」。

成功の秘訣はSEの情熱。思いをひとつにプロジェクトを遂行。

  松坂屋ではSSL-VPNの導入に際し、4社のシステムメーカーに打診。最終的にパートナーとして選んだのがNECだった。「技術力、提案力ともに群を抜いていました。他社さんがSSL-VPNに関する提案だけだったのに対し、NECさんは、当社のネットワークの問題点をきちんと分析した上で、改善策をトータルにご指摘くださいました。今回、SSL-VPNと一緒に導入した『アンチウイルスーゲイトウェイ』などはそのひとつです。利便性を追求するあまり、安全性や信頼性が損なわれてはいけません。こうした価値ある提案のおかげで、単にSSL-VPNを入れたというだけでなく、より快適で安全で効率的なインフラを再構築することができたと思っています」。

 NECへの評価はそれだけではない。プロジェクトを進める過程でも、SEの課題解決能力の高さ、マネジメント力の高さには驚かされたという。「準備期間がわずか4ヵ月とタイトだったことに加え、このプロジェクト以外にも7つのプロジェクトを並行して進めておりましたので、とにかく大変でした。特に苦労したのは、社内システムに様々なメーカーが関わっていて、すべてを把握している人間がいなかったこと。極端な話、現状のシステムを洗いだすためには、ケーブル1本1本を辿ることからスタートしなければならなかったのです。予定通りプロジェクトを遂行できたのは、SEさんの技術と情熱の賜物。我々と思いをひとつにしていただいたことが成功につながったのだと確信しています」。

システムが変われば業務が変わる。SSL-VPNを味方に内務業務改革へも着手。

  様々な問題を乗り越え、短期間でセキュアなリモートアクセスを実現した松坂屋。一番の成果は「次に向けたネットワーク基盤が整備できたこと」と佐野課長は胸を張る。

 「我々にとっての次なる目標は、情報をいかに売り上げにつなげるか、いかに生産性アップに結びつけるか。今回のSSL-VPNの導入によって、利便性の高いセキュアなネットワーク基盤が再構築できた。今後はインターネットショッピングの配送追跡システム、 社内掲示板などの内部業務システム、外商部門の営業支援システムなどでこの基盤を活用していきたい。システムが変われば業務が変わる、業務が変われば人も変わる…。当社では現在“意識と業務と組織を変えよう”というテーマで内務業務の改革にも着手していますが、改革をスムーズに進めていく上でもこの新しいネットワークは大いに活躍してくれるでしょうね」。

 情報ネットワークはいま、縁の下の力持ちから企業経営の中枢に大きく関わる存在へ。SSL-VPNによって自由の翼を手に入れた松坂屋がこれからどう変わっていくのか、大いに楽しみなところである。

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