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ホーム > 事例紹介 > ソリューション事例 > ソリューション事例 No.06~No.10 > ディザスタリカバリーシステムソリューション
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ディザスタリカバリーシステムソリューション

株式会社大垣共立銀行

株式会社大垣共立銀行

創 業:明治29年3月
資本金:245億円
従業員:2,339人(2004年3月31日現在)
店舗網:国内146ヵ店 (うち出張所29)、
店舗網:海外3駐在員事務所(2004年6月14日現在)

本店所在地:岐阜県大垣市郭町3丁目98番地
URL:http://www.okb.co.jp

銀行としての社会的責任を果たすために、データバックアップシステムを構築。

 阪神淡路大震災をきっかけに、重要性が広く認識されたディザスタリカバリー(災害復旧)対策。東海地震が数年以内に発生してもおかしくないとの予測もあって、災害対策の取り組みは、今やどんな企業にとっても急務な課題となっている。

 大垣共立銀行が平成16年4月に本格稼働させた「地下データセンター」は、災害時にホストコンピュータが機能しなくなった場合に備えたバックアップ施設だ。免震構造の地下シェルターを建設し、24時間稼働のデータバックアップシステムを備えることによって、ホストコンピュータの短時間での復旧と営業店の業務継続を可能にする。同行システム部の伊藤部長は、このシステム構築の背景にあるリスク管理の重要性を「企業が存続するための根幹をなす部分」と力強く語る。

 「銀行におけるリスク管理は、かつては資産負債を構成する融資、預金の金利や有価証券の価格等の変動による市場関連リスクや資金繰りに影響のある流動性リスクが主たる管理対象でしたが、近年、融資先の財務や経営に起因する信用リスク、事務やシステムに起因するオペレーショナルリスク、風説流布による風評リスクなど、日常業務に直結した様々なリスクへの対応や危機管理が重要となってきています。さらにコンプライアンス(法令遵守)、CSR(企業の社会的責任)の観点からも対応が求められ、管理すべき範囲が広がっています。システムが日常業務に不可欠となっている今、ビジネスコンティニティ(業務継続)は危機管理上の重要なミッションです。いかなる事態にも円滑かつ速やかに業務を継続することが、銀行としての社会的責任を果たし、お客さまからの信頼をいただくことになるのです」。

災害時の状況をシミュレーションし、辿り着いた地下という選択肢。

 金融機関のバックアップデータは、通常遠隔地に保管される場合がほとんど。国のガイドラインでもバックアップ施設は、遠隔地設置が基本とされている。大垣共立銀行はそうした通例に反して、なぜあえて本店地下へのデータバックアップシステム構築を決めたのか。伊藤部長はこの地下という選択について、「経済性と実用性を兼ね備えた最良のアイディア」と自負する。

 「当行では、従来から勘定系などの基幹系データについては、その日の取引データをMTなどの媒体に記録し、遠隔地のデータ保管センターに保管していました。しかし、それだけではデータを預けてから災害が発生するまでの間のデータが消滅する恐れがあります。リアルタイムにバックアップデータを確保するシステムの必要性はかなり前から感じていました。とはいえ都市銀行のように、東阪で二重化したバックアップシステムを設置することは、営業エリアの限られた当行では、経営資源を考えると現実的な選択とも思えません。また、共同利用型のバックアップ施設を遠隔地に確保したとしても、データの輸送や復旧作業に時間がかかり、最短でも2日間はホストコンピュータの停止が余儀なくされます。離れた場所にバックアップセンターを設けても、果たして震災時に本当に機能するのか、迅速な復旧が可能なのか…。そんな理想論と現実論のジレンマの中で、東海地震や東南海地震を想定したセンタービルの影響診断を実施し、その結果から見いだしたのが、コンピュータは現地で復旧、毀損が予想されるデータは別途確保する必要があり、その場所が、“遠くより近く、地表より影響の少ない地下”という選択肢だったのです」。

現状に満足しない姿勢が、お客様に信頼を示す唯一の道。

 お客様の資産を守ることを第一に考え、より安全にデータを確保し、より確実に業務を継続できる仕組みを長年かけて検討し、地下シェルターへのデータバックアップシステム構築に辿り着いた大垣共立銀行。このシステムの構築によって、同行は従来からのMTによる遠隔地保管とあわせて、二段構えのディザスタリカバリー対策を実現した。

 伊藤部長はデータバックアップシステムを、「起こりうるリスクとコストとのバランスを踏まえた費用対効果の高いシステムを構築することができました」と高く評価しながらも、同時に「決して満足はしていません」と語る。完全なリアルタイムバックアップをめざして今後もバックアップシステムの検討は継続していくし、システムの枠を越えて当行にとって最良のディザスタリカバリーを目指していかなければならないという。

 自然の脅威を真摯にとらえ、現状のシステムに決して慢心しない謙虚な姿勢。それこそが、100%のない災害対策のなかで、安全、信頼をお客様に示す唯一の道なのかもしれない。

データバックアップシステムは、
被災時のホスト早期復旧と営業店の業務継続を同時に実現。

ホスト復旧と営業店の業務継続を叶える、データバックアップシステム。

 銀行はサービス業であるとのスローガンを掲げ、東海三県を中心に事業展開する大垣共立銀行。ATM・窓口営業の年中無休化、ケイタイキャッシュカード、懸賞付き住宅ローンなど、顧客の満足を第一に考えた全国初のサービスを次々と打ち出し、競争が激化する金融業界のなかで独自の地位を築いてきた。

 このほど稼働した「地下データセンター」も、そうした顧客サービスと同じく、金融機関としては例をみないユニークな施設だ。同行システム部調査役の山田氏に、データバックアップシステムの概要を訊ねた。

 「データバックアップシステムの目的は、ホスト復旧用のデータ蓄積と営業店の業務継続支援の2つです。ホスト復旧に必要となる勘定系と国際系の取引データおよびジャーナルは、ホストからファイル転送によって自動的に地下バックアップサーバへ蓄積。いざという時にはホストの復旧機能によって被災時直前の状態に復元します。一方、営業店の業務継続支援としては、蓄積データからさらに必要なデータを抽出し、各営業店の残高データベースを作成。被災時にはネットワークインフラが利用できないことを想定して、CDなどの媒体に記録して各営業店に配付します」。

 また、地下バックアップサーバには、無人で運用できるようNECのフォールトトレラントサーバを採用。本店電算センターから遠隔操作が行えるほか、営業店の追加などもホスト側からの指示で変更可能だという。さらにエラーを感知した場合には、NECフィールディングの保守センターに通知がいくようになっているなど運用管理に関するフォローも万全だ。

強固なパートナーシップが、プロジェクト成功の鍵。

 ホスト復旧と業務継続に必要なデータを、地下サーバに転送し蓄積する。これだけの大がかりなデータバックアップシステムを7ヵ月という短期間で実現した同行。プロジェクトの道のりを山田氏はこう振り返る。

 「システム構築にあたっては、まず災害時における“システム総点検リスト”を作成し、あらゆるリスクをシミュレーションしました。開発にあたって特に時間がかかったのは、残高データベースの絞り込みです。大容量のデータをすべてサーバに蓄えることはあまり意味がなく、災害時の営業店業務を円滑に進めるためのデータに的を絞り取捨選択しなければならないのですが、救済範囲をどうするかには頭を悩まされました。また、バックアップの際にホストの処理能力が落ちないようにすることにも気を遣いました。開発段階では、様々な難題が浮上しましたし、スケジュール的にも非常にタイトでしたが、最終的に予定通りにシステム構築できたのは、SEが技術的な知識に加えて、当行の業務を熟知してくれていたからだと評価しています」。

 これまでにも基幹システムをはじめ、同行の情報システムをトータルに手がけてきたNEC。同行がNECによせる信頼は、「データバックアップシステム構築に携わるベンダーはNEC以外に考えられませんでした」という伊藤部長の言葉にも表れている。本プロジェクトを成功に導いたのは、まさに同行とNECとの間に築かれた強固なパートナーシップといえるだろう。

安定稼働していることが一番の成果。今後もより良いシステム&体制づくりに注力。

 「トラブルなく安定稼働していることが、プロジェクトの一番の成果です」と笑顔で語る山田氏。本システムが稼働してからも、新潟中越地震、スマトラ沖で地震による津波が起きるなど、国内外で災害が相次いでいる。地下シェルターにバックアップシステムがあることを知っている顧客からは、“安心できる”という声も多数届けられているそうだ。

 今後は早い時期に災害時を想定したシミュレーション訓練を全143店舗対象に実施。全店にCDによる残高データベースを配付し、顧客への対処法などを具体的に指導していくという。また、実地訓練を通してシステムの改善点も洗い出していく予定だ。将来的には、完全なリアルタイムバックアップの実現をめざし、システムを取り巻く環境整備も進めるなど、より良いシステム&体制づくりに余念がない。

 「システムとは、常に進化しつづけるものでなければならない」と伊藤部長。「終わりのない旅だからこそ、途中で投げ出さず、最後まで責任を果たすNECのようなパートナーが欠かせません。これからもNECには大いに期待しています」と、プライムパートナーへの力強いメッセージで締めくくった。

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