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創業以来80年、ステンレス専業加工商社のリンタツ様は、自動車関連製品の急速な受注増に対応するための方法を検討。NECの提案する金属対応RFIDを採用するシステムを短期間で構築しました。
これによって、出荷する製品のピッキング時間を大幅に短縮し、急増した受注への対応が可能になりました。
同時に、出荷精度の向上や人員の削減も実現。リンタツ様では、今後ステンレスコイル製品のみでなく、他製品へのRFIDの適用拡大を検討しています。

所在地:名古屋市中区橘1‐28‐9
創業:大正15年12月
設立:昭和25年12月
従業員数:322名(2005.9.20現在)
主な事業:ステンレス・アルミ・チタンの販売ならびに切断・溶接・鈑金・研磨・加工全般。ステンレス建具・装飾金物・サイン工事・景観工事等の設計・製作・施工。集合住宅用郵便受箱「ポステ」の設計・製造・販売
リンタツ様は、RFID(Radio Frequency Identification)を活用して、ステンレスコイルの入出荷や棚卸管理を行うRFID出荷・棚卸管理システムを導入しました。その背景には、出荷量が急激に増加し、既存システムでの対応に限界が生じていたことがあります。
代表取締役社長の堀場昌治氏は、システム導入の目的について次のように語ります。
「設備投資は、コスト、品質、デリバリーの3つの面での競争力を高めるためですが、将来のためになる投資であれば、IT投資を含めて常に前向きに検討します。今回、RFIDを利用する在庫・出荷・棚卸管理システムを導入したのも、前向きな設備投資の一環です」
取締役総務部長の大脇敏之氏は、当時の受注・出荷の状況をこう振り返ります。
「自動車関係の受注は年々伸び、とくに2004年の夏には急増しました。自動車関連産業のニーズは短納期で誤出荷が許されない厳しいものです。そこで、出荷指示システムを見直し、半年の間にバーコードを利用したシステムを構築しました。しかし、急増する受注に対応して迅速な出荷を行うには、さらに効率を上げる必要がありました。そのポイントは、形状が類似した多くの製品群の中から、迅速かつ正確に目的の製品を探し出せるようにすることでした」
情報システム部課長の伊藤真一氏は、効率的な手段を探す方法を模索しました。
「RFIDも候補の1つでした。非接触でモノが探せるうえ、金属にも対応できます。そこで、具体的な目的として、
・出荷指示された製品をより迅速かつ正確に検索する
・出荷担当者の作業負担を軽減する
・誰でもできるようにし作業を簡素化する
という3点を掲げ、RFIDの採用を検討しました」
NECは、RFIDの活用を提案する上で、業務を理解し、既存の基幹システム(入荷/実績管理)との連携を踏まえた提案を行いました。リンタツ様は、そのNECの提案を採用し、実環境でのテストを行いました。金属製品の表面に直接ICタグを取り付ける金属対応RFIDについては、実際の利用例はほとんどありません。そのため、実際の現場で現物を使い、実証的に実験を行う必要がありました。
リンタツ様のシステムは、リード/ライト可能な電源を内蔵しないパッシブ型のRFIDを採用。RFIDはメタル対応加工を施し、ハンディターミナルには、長時間使用しても作業者が負担を感じないようになるべく軽量のものを選定しました。
まず入荷時に明細票のバーコードをスキャンし、RFIDに情報を書き込みます。製品をストックすると、その位置情報を基幹システム(入荷/実績処理)にアップロード。出荷時には、該当する製品をハンディターミナルで探索し、発見時には音、ランプ、製品情報が画面に表示されます。そして、発見した製品に対して色のついたポールを立て、実際の出荷では色つきポールの立つ製品をピックアップします。出荷する製品の情報は、基幹システム(入荷/実績処理)へアップロードされ、また出荷前にはRFIDを回収し、再利用します。
「テストの結果は良好でした。人間の場合、指示された製品を正確に一度に探し出すには、1点か2点までが限界ではないかと思います。新しい方式では、指定した期間内の出荷指示データを登録することができ、多数の製品を一度に探すことができるので、大幅にピッキングの時間を短縮すると共に作業者は余分な動きをしなくてもよくなりました。取締役会での了承もすぐ得られ、直ちに構築をスタートしました」と、伊藤氏は述べます。
システムが稼働したのは、2005年9月20日。なるべく早く作業者の負担を楽にするため、構築はわずか2ヵ月という短期間で終えました。
システム導入後、たとえば、実際に作業に要する時間は、次のようになっています。
製品出荷のための検索時間は、5時間から2時間半へと半減。また、一度に大量のデータを検索することができるので、棚卸に要する時間も、4時間から1時間半へと大幅に減少しています。また残業時間を見ても、荷扱いの量が増えているにもかかわらず、右肩下がりに減少しています。
短時間で効率的な作業が可能になったため、RFID導入前と比べ約130%の出荷が可能になっています。さらに担当者を1人、別の業務に回すこともできました。
「今では、誰もが簡単に製品を探し出せるようになりました。また、誤出荷を防げるので、確実に出荷精度も向上しました。今回のシステム導入は、ホームランであると評価しています。時間短縮によるデリバリーのスピードアップ、作業効率向上による出荷増と人員の削減、出荷精度の向上など、品質、コスト、デリバリーの改善に関する効果を短期間・小額投資で同時に上げることができたからです」と大脇氏は評価します。
「RFIDは物を探すのに長けています。今後は、たとえば、板状の製品に関しても適用を拡大することを検討しています。今回のシステム構築でNECは、こちらの悩みを聞き、ともに解決方法を考えてくれました。RFIDは、前々から良い方法であると思っていましたが、NECはニーズにすぐに対応してくれるばかりでなく、プラスアルファの提案をしてくれました。また、RFIDを活用したシステムの構築実績・ノウハウもあり、安心して任せることができました」と伊藤氏。
「当社では現場の声を重視し、ベストと思われる提案を選ぶようにしています。今後も当社の設備投資の方針に沿った良い提案であれば、積極的に採用していきたいと考えています」と、大脇氏は締めくくりました。

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